⚡ LAGLESS PORTAL📈 今日のグロース研究2026-09-22 (火)バックナンバー
📈 今日のグロース研究

セッションの82%がボットだった。CVRが低いのは、LPのせいじゃないかもしれない

きょうの結論

ダッシュボードの誤差には向きがあります。自分のプロダクトは不当に低く、自分の資産は不当に高く見える方向にだけ、ずれていきます。

TOPIC 1

まったく別の3人が、同じ日に「見ていた数字は人間じゃなかった」と書いた

あるサイト運営者が、朝にセッション記録を読み直して気づいたこと サイトA 人間 22 ボット 99 82% サイトB 人間 18 ボット 48 73% 「小さいサイトほど悪化する。クローラの床はほぼ一定なのに、人間の数だけが変動するから」 同じ日、別の2人が別の角度から同じことを言っていた ・被リンクが332本あると思っていた → 本物は1本だけだった ・存在しないURLを叩いてみた → 全部200を返してホームページを表示していた 当たった施策の日ではなく、測り方が壊れていた日だった
クローラ、稼働監視、リンクプレビュー取得、AIスクレイパー。どれもページを引き、何もしない。
82%サイトAの非人間セッション比率(公開値)
332→1参照ドメイン数と、実際の本物の数
200存在しないURLが返していたステータス

報告した本人が、自分から限界も宣言しています。「ボットと人間の分類はツール側の分類器の出力で、真実ではない。分類器は両方向に間違える。私は2つのダッシュボードが言ったことを報告しているだけで、法則を証明したわけではない」と。自分の数字に先に留保をつけると、かえって信用が乗る——これ自体が今日いちばんの型でした。

TOPIC 2

この誤差はランダムではない。必ず同じ方向へ倒れる

3つの誤差が、それぞれどちらへ倒れるか ボット CVRの分母に入る ↓ プロダクトを悪く見せる 偽の被リンク 参照ドメイン数に入る ↑ 資産を良く見せる soft 404 存在しないURLに200 ↑ 健全性を良く見せる 3つ揃うと、いちばん危ない結論が自動的に出てくる 「資産は十分あるのに、プロダクトが悪い」 数字の上では「大勢来ているのに、ほとんど誰も買わない」と読めてしまう。 プロダクトを畳む判断が、エビデンスではなく算術によって下されている可能性がある
誤差の向きが揃っているせいで、最も取り返しのつかない判断に直結する。
soft 404 = 存在しないページなのに「見つかりました(200)」と答えてしまう状態。ふつうのクロールツールは存在するリンクしか辿らないので、存在しないページを要求することが構造的にない。だから永久に見つかりません。
TOPIC 3

検索クリック33.9倍の正体は、「200本書くこと」ではなかった

60日たってもインプレッションが1つも出なかった記事の比率 4月 53% 5月 35% 6月 25% 工程は一切変えていない 同じエージェント 狙う帯だけを下げた 最初の仮説は「機械が書いたとGoogleに見抜かれた」。でも死んだページの66%は正常にインデックス済み。 拒否されたのではなく、インデックスされた上で誰もそのキーワードを検索していなかっただけ。 死にページ1,412本のうち、隣接キーワードが存在したのは158本=11%だけ。 パイプラインは壊れていなかった。狙っていたキーワードが大きすぎただけ
強い語で上位10件をカバーすると着地は11位。11位は何も生まない。1,000回やっても算術は変わらない。
33.9倍検索クリック(2月を1としたとき・公開値)
23,000本超稼働している記事の本数
1,601本8月19日に1回のパスで消した記事

いずれも本人の公開値で、第三者による検証はありません。

TOPIC 4

実測値が示すのは「小さい検索語のほうが、全部の指標で良い」

狙った検索ボリュームの帯ごとの実測(英語圏の1サイト・公開値) 月間 1,000〜5,000 検索 中央値の順位 14.4位 上位10位に入った率 34% → 着地が11位以下なら、何も生まない 月間 50〜100 検索 中央値の順位 8.6位 上位10位に入った率 68% → クリック率2.90%で全帯の最良 日本語は1キーワードあたりの母数が小さいぶん、むしろ効きやすい方向の仮説です。 人間に残る仕事は1日1決定:次のバッチをどの帯に向けるか、そして何を切るか
28日インプレッションゼロでリダイレクト、56日で noindex。追加しかしなければ死にページの比率は永遠に上がる。

この運営者には、想定していなかった副次効果もありました。3月まで一度も来たことのなかった相互リンクの依頼が、記事が積み上がった途端にほぼ毎日届くようになったのです。しかも送ってくるのは上場企業、法律事務所、会計事務所。リンク先を審査するのが職務の人たちが、記事が積まれた状態を正当性のシグナルとして読んでいる、という仮説です。

与信や稟議の文化がある日本のBtoBは、この読まれ方とむしろ相性がいいかもしれません。

TOPIC 5

沈黙を破ったのは、説明をやめて動いているところを見せた日だった

3週間で売上$700。その途中に起きたこと 初日に初成約 2人目の訪問者が顧客 1週間の沈黙 X・PH・Reddit 全部不発 売上が戻る 以後、継続 転機になった1本は、何をするかを説明する投稿ではなかった 実際に動いているところを、そのまま見せる投稿だった 最初はわざと原価割れ価格。目的は利益ではなく「そもそも誰かが金を払うのか」の確認だけ。 以後は階段状に値上げ。現在は早期割$99、想定する実勢価格は$199前後。 見るべきは総額$700ではなく、値上げしても売れ続けているという事実のほう
原価割れで人が買うのは支払い意思の証明ではない。値上げでCVRが動かないなら、まだ実勢価格の下にいる。

対照的な事例もありました。EC向けの商品写真生成から始めて誰も来ず、「AI UGC」という括りに広げたものの伸びていないサービスです。コメント欄の指摘が的確でした。「store photos は人が仕事として検索する語だが、AI UGC は誰も打たない語だ。ニッチを広げたことで、ターゲティングは大きくならず曖昧になっただけ」。

「AI◯◯」という抽象語に寄せた瞬間に検索需要から切れる、という同じ現象は国内でも起きているはずです。

TOPIC 6

今日やる価値がいちばん高いのは、10分の分母監査と2分のURL叩き

手順1:分母監査(10分) ① インタラクションを1つ以上発火したセッションだけに絞る(スクロール・クリック・入力で可) ② その母集団だけでCVRを再計算し、既存の数字と比べる 動きが20%未満 → 人間を測れていた / 2倍以上動いた → これまでの判定は根拠を失っている 罠:ユニークビジターに切り替えても救われない。UA文字列でのフィルタも効かない 手順2:soft 404 チェック(2分) 絶対に存在しないパスを叩く。404 が返れば正常、200 が返ってきたら soft 404。 www版と apex の両方も叩く。両方200なら、同じ内容のページが2セット存在している状態。 LPを直す前に、分母を確かめる。順番を逆にすると、正しいものを壊すことになる
ヘッドレスのフェッチャーはUAを偽装しても、スクロールだけはしない。だからイベントでのフィルタが効く。

もうひとつ、掲載面の話も拾っておきます。Indie Hackers が「Vibe Coding Tools」という週次更新の比較ディレクトリを新設し、30件弱が掲載されていました。新設面は、いちばん空いています。国内に同種の日本語ディレクトリはまだ見当たらないので、掲載される側に回るか、作る側に回るかの両方に空白があります。

そして今日いちばん好きだった投稿は、「332本の被リンクがあると思っていました。1本でした。ついでに、自分のサイトに4週間まちがった記述を載せていました」というものでした。静かに書き換えるのではなく、日付入りの訂正をそのページに掲示する。自分に不利な一次データが最も強い、という型は日本語圏でもそのまま使えます。

値上げの過程をコンテンツにする導線(「今$99、来週$129」を公開する等)は国内でほぼ空白ですが、表示価格の扱いは景品表示法上の二重価格表示に触れ得ます。「通常価格」等の表記を使う場合は実務上の確認をしてから進めてください。

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