売り物は「データを会計ソフトに入れること」ではありません。「1円まで合っていると、あとから第三者に示せること」です。決済から仕訳までの連携そのものは、もう無料で手に入ります。
ドイツの個人開発者が1人で作ったSaaSが、売りに出ていました。やっているのは「Stripeの入金データを、ドイツの会計ソフトが受け取れる形に直す」だけです。
それで4年5ヶ月、顧客500〜999社。毎月の利益率も1年ぶんの利益率もほぼ同じ76%なので、まぐれの大口案件ではありません。
StripeのAPIを叩いてデータを取るところは、誰でも書けます。では、なぜ1人で4年半も高い利益率を守れるのでしょうか。
答えは「国ごとに答えが全部ちがうから」です。国ごとに作り込まないと売れないのに、1国あたりの市場は小さい。だからグローバル企業は手を出しません。
日本から見れば、これは最高の条件です。海外の優れたプロダクトが日本に来る心配をしなくていい事業だからです。
日本でも痛みは実在していました。企業向け連携ツールのベンダーが解説記事を書き、個人がオープンソースを公開し、noteに苦労話が並んでいます。
ただし「競合がいない」のではありません。「競合が本気を出していない」状態です。freeeやマネーフォワードが本体機能として作り込めば、価値は一度で消えます。
経理の人がほんとうに欲しいのは仕訳データではありません。「合っている」という状態と、それを顧問税理士や税務調査に示せる証跡です。
ここを中心に置くと、無料の連携機能や個人のオープンソースとは別の商品になります。「入れる」は無料でも、「証明する」にはお金が払われます。
最初に作るのはStripe × freeeの1本だけ。手数料の分解、消費税区分の判定、迷い取引の画面、残高照合の4つに絞ります。
12ヶ月目で有料140社・月99万円、営業利益率68%という見通しです。元サービスの76%に届かないのは、記事の外注を続ける前提で組んだからです。
いちばん大きなリスクは、freeeやマネーフォワードが本体機能として同じものを作ることです。対策は「どちらもやりたくない場所」に立つこと。複数の決済×複数の会計ソフトの交差点なら、どの当事者にも作る動機がありません。
数字はすべて記事内の計算過程に基づく推定値です。国内のStripe利用事業者数は公開されておらず、母数に依存する試算には不確実性が残ります。税務上の判断は必ず税理士にご確認ください。
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