💡 今日の事業アイデア
年成長0%・利益率80%。5年間ずっと集客をサボったSaaSが、日本にそのまま席を空けている
きょうの結論
伸びていないのに5年間黒字。理由は需要が枯れたからではなく、誰も集客をしなかったから。需要は証明済みで、残っている仕事は「見つけてもらうこと」だけ。
TOPIC 1
利益率80%は「買わなかったもの」で決まっている
金融系サービスで原価が膨らむ2大要因を、両方とも持たないという設計判断。
80%直近12か月の利益率(公開値)
314万円直近12か月の利益(公開値)
4.6倍利益に対する売却希望額
海外のM&Aマーケットプレイスに出ていた、英国の個人開発者がひとりで運営するトレード日誌SaaSです。2021年に作られ、顧客は51〜100名。月商にすると40万円弱という、地味な数字です。
トレード日誌 = 株やFXの売買を1件ずつ記録して、あとから「自分はどの型で勝って、どの型で負けているか」を見返すための道具。家計簿の投資版です。
TOPIC 2
「年成長0%」の中身が、この案件の全部だった
売り手が自分でサボったと書いている案件は、あとから来る側にとっては伸びしろになる。
作ったあと放置して、それでも51〜100人が5年間払い続けています。需要があるかどうかを、自分で確かめる必要がないという状態です。
TOPIC 3
日本は空白ではない。でも3か所だけ空いている
「競合がいないからチャンス」ではない。競合が構造上やりにくい場所を選ぶ、という話。
対象として想定しているのは、信用取引の日本株デイトレ層・店頭FXのアクティブ層・米国株の個別株売買層を合わせた推定約80万人です。これは公的統計ではなく、証券口座全体の約3%と保守的に置いた記事側の推定値です。
TOPIC 4
売るのは記録機能ではなく、日曜の朝に届く1行
ダッシュボードが綺麗であることは目的ではない。行動が1つ変わることだけが目的。
技術的にいちばん面倒で、いちばん価値があるのは②です。「新規→返済」を建玉単位に突合し、信用取引の日歩・貸株料・逆日歩、FXのスワップまで実質損益に入れる。多くの記録アプリは現物しか扱えず、信用を使う層ほど自前のExcelで管理しているのが現状です。
TOPIC 5
ローカル要素の数を数えると、堀の深さが分かる
1社ぶんのCSVに対応するたびに使える人が増える、積み上げ型の資産にもなっている。
TOPIC 6
利益率80%が壊れるのは、3つの瞬間だけ
利益率は才能でも運でもなく、「何を買わないと決めたか」から必然的に出てくる数字。
もうひとつ、この事業には構造的な弱点があります。トレード日誌は負けが込むと見たくなくなるのです。元サービスの解約率5〜10%も、年成長0%も、一因はおそらくここにあります。だから年払いを2か月無料にして月次解約の母数を減らし、確定申告レポートを年払い限定にして1〜3月を乗り切る設計にします。
今日からできる一歩は、開発ではありません。自分の取引履歴CSVを1年分ダウンロードして、スプレッドシートで手法別に集計してみる。半日で終わります。その結果を見て「うわ」と声が出たなら、同じ声を出す人が日本に何十万人かいるということです。
この記事は投資助言ではありません。数値のうち日本版に関するものはすべて推定・試算であり、実績ではありません。事業化にあたっては金融商品取引法まわりの専門家の確認が必須です。