⚡ LAGLESS PORTAL📈 今日のグロース研究2026-10-10 (土)バックナンバー
📈 今日のグロース研究

同じ製品で2回、3ヶ月あけてローンチ。月$10・コードは無料という「配るものと売るものの分け方」

きょうの結論

ローンチは一度きりの花火ではなく、機能の節目ごとに戻ってくる定点として設計できます。そして伸びている人は全員、「何を無料で配るか」を先に決めてから「何を売るか」を決めていました。順番が逆ではありません。

TOPIC 1

1回目で集めたフォロワーが、2回目の初動票になります

2026-07-19 1回目のローンチ デイリー1位・月間3位 2026-10-08 2回目のローンチ デイリー2位・279票 1回目で付いた約2,000フォロワーが、そのまま初動票になる 2回目の「新しさ」の説明は、AI可視性(GEO)機能の追加でした ローンチは注目の源ではなく、すでにある注目のスパイクです
普通ならローンチは一度で打ち止めです。OpenSEOは同じ製品で3ヶ月後に戻り、1回目の資産を2回目の燃料にしました。
2回同じ製品でのProduct Huntローンチ
3ヶ月1回目から2回目までの間隔
10分の1競合の月$100以上に対する月$10

OpenSEOはAhrefsやSemrushのオープンソース代替を名乗るSEOツールです。新しいカテゴリは一切作らず、タグラインは「Semrushのオープンソース代替」の一行だけ。持ち込んだのは機能の新しさではなく、価格と所有権の差分でした。

Product Hunt = 新しいサービスを発表して、票を集める海外のサイト。日々の順位が付きます。
TOPIC 2

無料で配るものと、お金を取るものを分けています

自分で作らないもの(買ってくる) ウェブ全体を巡回する仕組み データ卸(DataForSEO)から仕入れる 自分で作るもの 画面・AIからの呼び出し口・価格 この3つだけ 無料で配るもの ソースコード(MITライセンス) 自分のサーバーに置いてよい 値段 0円 お金を取るもの 置き場所の用意・データの仕入れ代 面倒な運用を代わりにやること 月$10から そして無料で配ると、こうなります 「オープンソース代替まとめ」の記事やGitHubのリストに、広告費0円で載り続ける = 一度きりのイベントではなく、掲載の在庫が毎日積み上がるチャネルになる
SEOツールの最大の原価であるクローラとインデックスを自分では持たず、卸から買っています。だから個人がSemrushの隣に座れます。

入口はダッシュボードではありません。MCP経由でClaudeやCursorから呼ばれる設計です。しかも最近追加したのはAI可視性の分析機能。「AIに引用されるための分析を、AIから呼び出して使う」形になっています。

MCP = AIが外部の道具を呼び出すための共通の差込口。対応しておくと、AIに話すだけで自分のサービスが使われます。
TOPIC 3

型は変わらず、置く「棚」だけが変わります

管理画面テンプレート屋の10年(広告は一度も出していません) 2015年 他人の市場に 在庫を置く デモの質だけで売る 2017年 自社ストアを開き 手数料を外す 検索が主な入口に 2021年 無料版を GitHubに置く 無料版は2,200スター超 2026年 AIが取りに来る 棚に置き直す shadcn registry・MCP 読み手が、人間からAIに差し替わりました これまでの流れ 人が公式ドキュメントを読む → 手でコピペする これからの流れ AIがMarkdownの説明を読む → そのままコードを書く ※ 現在は月約$12k。ピークは月$15〜20kで、そこから減っています。伸びている話ではありません。
2021年に「無料版をGitHubという棚に置く」とやったのと構造的に同じ手を、AI時代の新しい棚に対してもう一度やっています。

日本側の空白はここです。郵便番号からの住所補完、全角と半角の揺れを吸収するフォーム、和暦と西暦の併記、日本の管理画面で当たり前の承認フローと権限の階層。こういう部品を、AI向けの棚に置いている人が誰もいません。

registry(レジストリ) = 部品を登録しておく置き場。いまはAIのコーディング道具が、ここに部品を取りに来ます。
TOPIC 4

登録画面を「はじめる」から「保存する」に書き換えます

よくある登録画面 まだ何ももらっていないのに メールとパスワードを求められる 10人中7人 がここで帰ってしまう 書き換えたあとの画面 先に1回処理して結果を全部見せる そのすぐ下に「この結果を保存する」 約34% が登録する(以前は約19〜30%) 1画面で同時に3つやっています 気持ちを反転させる 「差し出す」から 「手に入れた物を失わない」へ お金の不安を消す 「カード不要」「3回まで無料」 ボタンのすぐ隣に置く 手間を消す Googleのワンタップを上に メール入力は折りたたむ ※ ただしサンプルは68訪問だけ。本人も小さい数だと明示しています。確定した改善ではありません。
数字の確度は低いままですが、設計思想は学ぶ価値があります。実装は半日から1日。難しいのは「登録前に価値を全部渡す」という決断のほうです。

手順は5つです。①ログイン前に処理を1回走らせる ②結果をぼかさず出し切る ③その直下に「この結果を保存する」と置く ④「カード不要」をボタンの隣に添える ⑤入力を1タップにする。

TOPIC 5

その前に、測っている数字が嘘かどうかを確かめます

上から順に、全部無料でできます 1. ボットを除く スクロール・クリック・入力のどれかがあったセッションだけを「訪問」として数え直す 2. 入口を自分で記録する 外部リンクを自前の中継ページ経由にして、国と参照元を残す。実装は20行ほど 3. どんな言葉で検索されたかを見る クリックの大半が自社名なら、そもそも買う気のない人を分母にしている 4. 離脱を3つに割る 訪問→初クリック / 初クリック→入力開始 / 入力開始→完了。詰まりはここで分かる 5. 390px幅の実機で自分のページを開く ある人は、テンプレートの不具合でスマホだと見出しが丸ごと消えていました ある人はこれで「訪問者の多くはボットとスキャナだった」と気づきました。やるまで、分母は信用できません。
計測の衛生を整える前に施策を打つと、改善したかどうかが永遠に分かりません。どれも今日中に終わる作業です。

最後に「効かなかった記録」を1つ。ある人は4ヶ月の全数字を公開しました。Product Hunt 1回目20票・2回目8票、広告に約$400で1日10未満の登録、Redditの1スレッドは約20,000ビュー、Indie Hackersの投稿33本は中央値10未満のビュー。そして売上は4ヶ月で$0です。

いちばん示唆的だったのは、失敗ローンチの投稿が500ビューだったのに、プロダクトの投稿は8ビュー(約60分の1)だったこと。そして2万ビューのRedditスレッドから追跡できた登録は「ほぼゼロ」だったことです。別の人は「11月9日までに有料会員10人未満なら制作停止」と撤退基準を日付と人数で先に公開していました。国内ではほとんど見かけない作法です。

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