📈 今日のグロース研究
2,150件のうち441件を捨てたら、見出しの数字が30.3%から12.3%に落ちた。それでも捨てた人が、いちばん引用されている
きょうの結論
きょうの3本は全部「何かを捨てた」話だった。捨てた跡が残っているものほど、PVと相関しない場所で高く売れている。
TOPIC 1
捨てたら、いちばん見出しになる数字が消えた
「米国成人の3割が使っている」は見出しになる。「1割強」はならない。
2,150件自腹で買ったアンケート回答
441件そのうち捨てた回答
39秒捨てた群の回答時間の中央値
Ranji Mercado さんは、AIコンパニオン(AIの恋人・話し相手アプリ)のレビューサイトを運営しています。この領域はレビューとアフィリエイトで飽和していたので、彼は「製品ではなくユーザーを調べる」ほうに賭けて、米国成人2,150件の調査を自分の財布から発注しました。
返ってきたデータには、最初の選択肢を選び続けているグループが混ざっていました。彼の言葉では「早く終わらせて報酬を受け取りたい人たち」です。捨てるべきだとわかる。けれど捨てると、記事になる数字が消える。
TOPIC 2
「どう捨てたか」を書いたことが、そのまま信頼の装置になった
方法論を公開することが、結論の説得力を担保している。結論だけの調査より、はるかに強い。
彼が最後に441件を落とした理由は、こうでした。「残したら、そもそも調査を発注した理由が消えてしまう。私は最もエキサイティングな統計を製造したかったわけじゃない」。
結果として、レビューサイトのアフィリエイト収益に「調査」というB2Bの商品が接ぎ木されました。誠実さが、いちばん安い配信路になっています。
TOPIC 3
読者数を売るのをやめて、「転送できる信頼の物体」を売り始めた
自社のランディングページには構造的にできない仕事を、外部の記事が肩代わりしている。
Your Tech Compass という小さな独立メディアに、売り込んでいないのにSaaS企業から声がかかりました。企業が欲しかったのはPVではなく、「独立系の媒体がうちをレビューした」と言える状態でした。
ただし一線があります。運営者は、有償で評価した企業についても辛口のまま公開した実例があると書いています。「金を払えば褒めてもらえる」とわかった瞬間、このシグナルは調達審査でもDDでも一切効かなくなります。一線を守れるかどうかが、そのまま商品の寿命です。
TOPIC 4
オンボーディングが、画面から「顧客のAIの中」へ引っ越した
「あなたのエージェントは自社ドキュメントは読んだ。でも、あなたの製品を一度も使ったことがない」。
Frigade という会社が出した Assist API は、SaaSの中に置かれたAIアシスタントが、古いヘルプ記事ではなく実際の製品の挙動から答えを作るための部品です。日本語のUIは画面改修のたびにスクリーンショットが全部死ぬので、痛みはむしろ国内のほうが濃いはずです。
TOPIC 5
宣伝より先に、「AIが読む面」を敷いている
人間の検索だけでなく、モデルが読んで要約する対象としてページを設計している。
GEO = AIに質問したときに自社が出てくるかどうかを設計する取り組み。検索エンジン向けのSEOの、AI版。
今日できることが1つあります。ChatGPT・Claude・Geminiに「(自社のカテゴリ)のツールを教えて」と聞いて、自社が出るか、出るならどう説明されているかを記録してください。出てこないなら、比較ページを1本と用語の解説ページを1本。Frigadeが11本やっていることの、最初の2本です。