💡 今日の事業アイデア
粗利94%・原価の半分は決済手数料。「開示を読んで届ける」だけの米国SaaSは、日本だとデータ代が月1.65万円で済む
きょうの結論
この会社がやっているのは「公開情報を読んで、短くして、通知する」だけです。日本は一次データが無料から月1.65万円で手に入るので、同じ構造をもっと安く作れます。ただし売れる機能ほど、法律の線に近づきます。
TOPIC 1
やっているのは「公開の数字を集めて、3つの形に変える」だけ
中身は「公開データを取ってきて、整形して、通知する」。独自のAI基盤のようなものは出てきません。
94%粗利率(売主の自己申告)
15,800ドル先月の売上(約237万円)
4%年あたりの成長率。3年で止まりかけています
米国フロリダの個人開発者が2023年10月に始めた株式データSaaSが、いまM&Aマーケットプレイスに売りに出ています。直近12か月の売上は約4,000万円、利益は約2,700万円。顧客数は500〜999で、創業から3年が経っています。
オルタナティブデータ = 決算書より先に動く数字。求人を急に増やした会社、アプリが伸びている会社を「数字が出る前」に見つけるための材料です。
TOPIC 2
粗利94%の中身は「データ代・サーバー代・決済手数料」しかない
橙色が決済手数料。原価のおよそ半分はStripeに払うお金で、データ代は月1.65万円しかありません。
粗利が高いこと自体より、なぜ高いのかを分解するのが大事だと思います。在庫も人件費も広告費も、構造的に要らない設計になっているからです。原価の主役が決済手数料になっているビジネスは、売上が伸びても原価が比例して増えません。
TOPIC 3
日本で作ると、原価はむしろ下がる
日本の一次データは公的に無料か、異常に安い。粗利94%を「データが安いから」という理由で再現できます。
ただし、米国版が追っている数字をそのまま持ってきても刺さりません。議員の取引記録や13F報告書にあたる開示が日本には無いからです。代わりに日本には、適時開示(TDnet)・信用残と空売り比率・株主優待の権利付最終日・新NISAの残枠という、個人投資家が毎日見ている数字があります。
適時開示 = 会社が「いま決まったこと」をすぐ出す決まり。1日に数百件流れてきて、個人投資家はPDFを開いて読む作業に時間を取られています。
TOPIC 4
国内は「無料」と「法人向け」に二極化して、真ん中が空いている
「競合ゼロ」とは言えません。正確には「検索上位に同等の有料サービスが見つからない」という帯です。
無料の代替が強い市場なので、入口は月1,480円まで下げて「無料より少し払う」層を取り、全シグナルは月3,980円に積む設計になります。12か月で有料900人・月商200万円なら、米国版が3年かけた規模に1年で並ぶ計算です。
TOPIC 5
いちばん売れる機能が、いちばん危ない機能
この案件の最大のリスクは技術ではなく、金融商品取引法の投資助言に当たるかどうかです。
今日からできることは2つあります。ひとつは自分の保有銘柄の適時開示を1週間だけ手で読むこと。1日に何件来て、PDFを開くのにどれだけかかり、本当に重要なのが何件かが数字で分かります。もうひとつはJ-Quants APIの無料プランを触ること。0円で登録でき、株価と財務がPythonから数行で取れる状態を自分の手で確認できます。
数字はすべて売主の自己申告で、第三者の監査を受けたものではありません。掲載情報には矛盾が3か所あり(ARRと先月売上の不一致、TTM売上の約8,600ドルのズレ、利益率67.2%から先月55.7%への低下)、企業名もP&L実物も未確認です。日本側の料金は一部が第三者記事に基づく概算で、為替は1ドル150円の固定換算です。会員数・転換率・ARPUは想定値で実績ではありません。特定の銘柄や金融商品の売買を推奨するものではありません。