💡 今日の事業アイデア
利益率87%・月13ドルで714店。Shopifyの「選ばせた後」が日本では丸ごと空いている
きょうの結論
お客さんに名前や寸法を「入力させる」アプリはもうある。空いているのは、入力された内容を職人が読める作業指示書に変えるところ。ここは日本の税率と文字の事情が絡むので、海外の会社は作りに来ない。
TOPIC 1
売りに出ていたのは、サーバー代しかかからない「機能ひとつ」
入ってくるお金の大半が残る。持たないものを決めた結果。
87.4%直近1か月の利益率
714店毎月払っているお店の数
+70%1年でどれだけ増えたか
海外のM&Aサイトに、月13ドルのShopifyアプリが54万ドルで売りに出ていました。直近12か月の売上10万1,136ドル、利益8万6,342ドル。運営コストは月950ドル未満です。
目を留めた理由は利益率ではありません。この分野は、日本語圏だけを相手にしても同じ規模が作れると読めたからです。
ARR = 1年ぶんに直した売上。月13ドル × 714店 × 12か月、のようにして出した数字。
TOPIC 2
Shopifyには、どうしても表せない「選択肢」がある
上限は増えたが、軸は3本のまま。自由入力とファイルは今も標準外。
Shopifyは2025年10月に組み合わせの上限を100個から2,048個に増やしました。一見この手のアプリは不要になりそうですが、選択肢の「軸」は3本のまま据え置きです。
サイズ・色・素材で3本を使い切ったら、4本目の「名入れ」は入れられません。そもそも自由に打ち込む文字列は、組み合わせでは表せません。
バリエーション = Tシャツの「サイズ×色」のように、あらかじめ並べておける組み合わせのこと。
TOPIC 3
カテゴリ首位の2%でも、年商1,500万円は立つ
世界一になる必要はない。日本語圏で数百店取れれば同じ規模になる。
首位のGlobo Product Optionsは推定3万2,460店。今回の714店はその2%強で、それでもARR11万2,000ドルが立っています。
日本にも競合はいます。名入れ入力欄の「シンプル名入れ」(月4.99ドル)、熨斗やeギフトの「All in gift」、日本語UIを持つGloboやEasify。空白地帯ではありません。
TOPIC 4
空いているのは「選ばせた後」の5工程
入口ではなく、入口から工房までの一本の線を売る。
海外アプリは、この5つをどれもやっていません。というよりやる動機がありません。全角の文字数カウントや適格請求書の税率内訳は、日本市場だけの事情です。
適格請求書 = 消費税を正しく差し引くために必要な、税率ごとの内訳が書かれた請求書。インボイスとも呼ばれる。
TOPIC 5
13ドルではなく月4,980円に置ける理由
売るものを「機能」から「毎朝の業務」に移すと、比較の相手が変わる。
解約率が元サービスと同じ月8%に留まっても、12か月目のMRRの差は月9.5万円ほど。この事業の成否は解約ではなく、新しく入ってくる店の数で決まります。
営業利益率87.5%の試算を支えているのは、Shopifyアプリストアの分配条件です。年間100万ドルまで手数料0%、超えた分が15%。ARR1,340万円なら手数料はかかりません。
MRR = その月に必ず入ってくる売上。月額会員の人数 × 平均単価で出す。
TOPIC 6
利益率は「持たないもの」で決まる
87%は偶然ではなく、持たないものを3つ決めた結果。
MVPは3週間。重いのは審査ではなく、最初の1店舗の実運用に耐えることです。コードを書く前に、名入れやオーダーメイドで動いている国内ストア30件をリスト化し、5社に「設定と作業指示書づくりを月3万円で代行します」と提案するところから始めます。
参考までに国内のギフト市場は2025年に11兆5,650億円(前年比103.4%)、うちeギフトは2025年が6,450億円(同127.7%)。需要が減る方向には見えません。国内のShopify導入店舗数は公的な公表値が見つからず不明なので、店舗数からの積み上げはできていません。