💡 今日の事業アイデア
利益率67%と80.5%。海外の「書類を作るAI」2件は、日本の書類文化に載せると強くなる
きょうの結論
今日は事業アイデアが2件ありました。どちらも「AIが書類の下書きを作る」SaaSです。そして日本には、海外に無い書式と、動かせない期限があります。だから同じ技術でも、日本のほうが高く売れます。
TOPIC 1
売りに出ていた2件は、どちらも「読んで、書く」だけの会社でした
大きいから選んだのではない。辞められないから選んだ。
80.5%②の直近1か月の利益率
187万円①の直近1か月の売上
0%②の解約率。1社も抜けていない
①はポーランド発で、顧客は5,000社超・年成長80%。②は英国発の2024年創業で、顧客は10〜50社・年成長1,000%です。規模はまるで違いますが、やっていることの骨格は同じでした。
解約率(チャーン) = 毎月どれだけのお客さんが辞めていくかの割合。ここが0%というのは、始めた人が誰ひとり離れていないということ。
TOPIC 2
①要件を書くと、構成図と設計書と見積が30分で出てくる
海外は「構成図が出る」で終わる。日本は「提出できる書類が出る」まで行かないと売れない。だから、そこが値段になる。
国内のパブリッククラウド市場は2025年に4兆4,930億円(前年比20.3%増)。そのほとんどが受託構造で回っています。提案段階で構成図と見積を何本も作り、受注後にExcelやWordで設計書を納品する——これは海外のサービスが最後まで手を付けにくい領域です。
SIer = システムを設計して作って納める会社のこと。日本ではクラウド案件の多くを、使う会社ではなくこのSIerが担っている。
TOPIC 3
①日本で検索すると、出てくるのは「描いてみた記事」ばかりでした
みんなが自分でプロンプトを工夫している領域は、たいてい商品になっていない領域でもある。
もうひとつの追い風は人手不足です。経産省の試算では、IT人材は2030年に最大79万人足りなくなります。中小SIerでは1〜2名のアーキテクトに提案が集中し、そのせいで案件を落としています。
TOPIC 4
②2027年4月、日本中の経理が契約書の山と向き合います
やらないという選択肢が無い。期限が決まっていて、対象者もはっきりしている。
しかも日本の契約書には、英文リースに無い項目が並びます。普通借家と定期借家の区別、更新料、造作買取請求権の放棄特約、原状回復の負担区分、フリーレント期間。そのうえ大半が紙・押印済みのスキャンPDFなので、日本語OCRの前処理が要ります。海外ツールがそのままでは読めない理由がここにあります。
オンバランス = 貸借対照表(会社の財産の一覧表)に載せること。これまで家賃は「毎月出ていくお金」として扱えばよかったが、これからは「借りる権利」という資産と「払う義務」という負債として載せる。
TOPIC 5
②計算する側と貸す側は埋まっていて、借りる側の入口だけが空いている
バリューチェーンのどこに立つかは、機能そのものと同じくらい重要な設計判断になる。
各社が「AIによる入力補助」を機能として掲げていること自体が、この工程が痛点である裏付けです。契約書管理やAI-OCRの製品も、抜くのは契約名や締結日といった汎用項目で、「解約不能期間」や「更新オプションを行使する確実性」までは扱いません。
TOPIC 6
2件に共通していた型は、「AIが下書き、人が承認、根拠を残す」
他人のお金や決算の数字が絡む仕事では、全自動は売り物にならない。線をどこに引くかが商品になる。
今日からできる一歩も、2件で同じ形です。①なら知り合いのSIerに「最近作った基本設計書を見せてもらえませんか」、②なら経理か会計事務所に「新リース会計基準の対応、もう始めていますか」と聞いてみる。そのうえで、その書類をClaudeやGPTに同じ形式で書かせてみて、修正が3割を切るかを見る。切るなら、あとはSaaSの形に包むだけです。